自社での取り組み

真空ダイカスト法

 キャビティ内の空気を吸引し、真空に近い状態まで減圧する鋳造法です。
キャビティ内を減圧環境にすることで、溶湯の流れを阻害するガスが少なくなり、溶湯が充填されやすくなる効果があります。
 その結果、溶湯内の空気の巻き込みや酸化物生成などによる欠陥を抑え、高品質な製品を作ることが可能になります

中子スライド構造

 通常の型の動きでは抜けない形状(アンダーカット)がある場合に、製品形状を成形する構造のことです。
 アンダーカットを成形するために、金型に傾斜ピンやシリンダーにより可動する機構を設けることになります。
 先抜き構造や多段シリンダー、通常より小径のシリンダーを使用することにより様々な形状を成形することができ、より多くのニーズに対応が可能になります。

中子スライド構造

局部加圧

 局部加圧はキャビティ内に溶湯を充填させた後、凝固する前にキャビティ内の一部を直接加圧する鋳造方法です。
 主に製品の肉厚部付近に設定することにより、巣が少ない製品を得ることができるダイカスト法です。

ダイカスト形状の最適化

 弊社設計では製品仕様の決定から、金型の構想設計までを行っています。
 新規製品を立ち上げる際、お客様からいただいた形状のままではダイカスト化が困難な場合があります。
 製品仕様決定の早い段階で、ダイカストとしての生産性について検討を行い、お客様のニーズと生産性を両立できる形状をご提案いたします。
 品質面についても、湯流れ解析ソフトを活用した方案設計を行い、空気の巻き込み、湯廻り不良、引け巣など、様々な欠陥の対策を設計段階で検討しています。
 生産性と品質の両面で最適化に取り組んでいます。

ダイカスト形状の最適化

鋳造トライ

SEM

 弊社では金型ができてから量産開始まで、生産性や品質の作り込みのための鋳造トライを行っています。
設計時の条件を元にし、射出波形や金型温度などを確認しながら、品質の高い製品が安定して量産できるような鋳造条件出しをしています。
品質評価の方法として、SEM(走査電子顕微鏡)による金属組織観察や、ガス成分分析(外部と連携)などを活用し、品質の高い製品を量産鋳造できるように、次の鋳造トライでの作り込みにつなげています。

 弊社では金型ができてから量産開始まで、生産性や品質の作り込みのための鋳造トライを行っています。
設計時の条件を元にし、射出波形や金型温度などを確認しながら、品質の高い製品が安定して量産できるような鋳造条件出しをしています。
品質評価の方法として、SEM(走査電子顕微鏡)による金属組織観察や、ガス成分分析(外部と連携)などを活用し、品質の高い製品を量産鋳造できるように、次の鋳造トライでの作り込みにつなげています。

SEM写真一例
SEM写真一例

AlSi12材

 AlSi12とは、ISO規格からJISへ移植されたアルミニウム鋳物の材料規格の一つです。
 砂型鋳物・金型鋳物の二つのパターンでの機械的性質、強度が規定されています。
 一般的なADC12より銅の量が少なく、シリコンの量を多く持ち、耐食性と鋳造性に優れているのが特徴です。
 弊社では、ADC12のほかに、このAlSi12を材料とする製品の生産もおこなっています。

AlSi12材
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